タントL375Sのオルタネータ異音修理の記事です。
この記事はこんな方におすすめ。
- オルタネータの異音ってどんな音?
- 異音はするんだけど、原因がオルタネータかウォーターポンプかわからない
- 発電不良でオルタネータを交換したい
異音の原因特定方法から、オルタネータ交換まで。
良かったら参考にしてください。
外部リンク→オルタネーターの異音は故障が原因?異音がした時の対処方法
入庫時の状況
異音の修理で入庫のタントL375S。
ユーザーさん持ってきてくれたのはいいんだけど、異音出てないんですけど…
ユーザーさんいわく、

これ、ウォーターポンプの音じゃない?
動画を撮ってくれたみたいだけど。
自分で調べてくれたみたいだけど。
動画を見せてもらう限り、ウォーターポンプじゃないような気がする…
上記の通り、異音って出るとき出ないときがあったりします。
エンジン異音もそうだし、走行異音に関してもそう。
こういうときって、原因追求が大変。
原因追求
現象確認
まずは聞き込みから。
捜査一課みたいだな(笑)
- エンジン始動していて、止まっていても出るのか、走行中しか出ないのか
- 走行してるときなら、加速してるときか減速してるときか
- 特定の速度で出るのか
- 朝イチ(冷間時)のが出やすいのか、温まってからの方が出やすいのか
- エアコンの作動しているか
- 旋回中なのか
ざーっと上げただけでも確認項目はいっぱい。
はっきり言ってこれだけじゃ終わらないけど、キリがないのでこんなもんで。
今回の場合は、止まってるときでも走行中でも異音が出る。
走行中も出るけど止まっているときの方がわかりやすい。
音に最初に気づいたのは朝イチだったが、温まってからでも出る。
が、今は出ない。
と。
ユーザーさんいわくシャカシャカ音がするとのこと。
現状そんな音はしないなー。
ベアリングのガタツキ確認
しきりにウォーターポンプとおっしゃるので、一応確認。
クランクプーリからの回転力を、ファンベルトを介して、
ウォーターポンプとオルタネータが回っている仕組み。
ベルトをはずす前に、ベルトの張りも確認するが問題なさそう。
ファンベルトをはずして、ウォーターポンプのガタツキを確認。

回してみたり上下左右に揺すってみたり。
ベアリングが傷んでるのかな?
そんな感じはしないなー。
ついでにオルタネータも同様の確認をしてみたけど。
んー、何とも言えない。
冷間時の確認
代車を出して一旦お預かり。
遠方より来ていただいていたので、暖機は十分だったけど、
今度は冷間時を見る目的で2時間ほど放置することに。
すると出ました出ました、こんな音。
見やすくするためにサイドカバーをはずしています。
ベルト取り外し
ウォンウォンみたいな音。
クーラーベルトはずしても出てるねー。
次はファンベルトもはずしてみる。
するとここで音が出なくなりました。
つまり、音の原因はウォーターポンプかオルタネータっぽい。
が、問題はここから。
どっちかわからん😖
音の種類はうなり音っぽい。
ウォーターポンプだとガラガラとかキキキキキとかの音が多い。
聴診器を使っても、このうなり音はオルタネータから出ている気がする。
んー、自信ないなーと思って、中古のオルタネータがあったので、
付け替えてみた。
そしたら異音消えましたねぇ。
オルタネータっぽいねぇ。
そこの動画は撮るの忘れました…
部品交換前は出ないこともあったので油断は出来ないですが、
- ファンベルト有りで異音出て、なしで音が消える
- ウォーターポンプにガタつきなし、ロックもなし
- 中古オルタネータで音が消えた
以上の事を考えるとオルタネータの可能性は大。
交換してみるか。
ちなみにオルタネータもウォーターポンプも、
異音が出るとき出ないときあります。
どちらも冷間時だけ出ることもあるし、暖機時だけ出ることもある。
けど今回は冷間時の方が出やすい感じだったので、
オルタネータと判断しました。
オルタネータ交換
オルタネータ取り外し
サイドカバーをはずしたら、ファンベルトをはずしていく。
青丸ボルト2ヶ所緩めて、紫丸アジャスタを緩めると、
ファンベルトはずれる。

ファンベルトがはずれたらオルタネータを車両後方に傾けておく。
すると、あとで上から端子2つがはずしやすくなる。
インテークダクトとクリーナーケースをはずすと
オルタネータが上から見える。
オルタネータのコネクタをはずす前に、バッテリーマイナスをはずす。

オルタネータのはずす端子はこちら。
グレーのカバーがついているのがプラス端子になる。
グレーのカバーはなくしやすいので、大事に保管してね。

あとは下で緩めたボルトをはずしていく。
オルタネータの支点側は、ナットワッシャで締め込まれているため、
上下に動かしたり、支点付近をバールでこじればはずれる。
新品と旧品の比較
写真で比較。こんな感じ。
ビニールに乗っているのが新品。とはいえリビルド品ですが。

見た目じゃ異常はわからない。
おまけに、プーリを手で回してもわからない。
それは搭載されてるときでも同じだったけど。
オルタネータ取付
取付は基本的には逆手順。
オルタネータのボルト上下を軽く手締めして。
上側に回ってコネクタ2つを取付。
ファンベルトを取り付けて張り調整。
バッテリー端子を取付。
クリーナーケースなんかも取り付けてもいいけど、この状態で作動確認できる。
異音が消えてますねー。良かった。
もちろんベルト鳴きや、発電量もチェック。
リビルドが発電不良だったら洒落になってないしねー。
クリーナーケースとダクトも取り付けたら、
念の為、暖機してからも異音チェック。
今回は冷間時しか異音が確認出来てないのでよっぽど大丈夫だけど、
もしかして暖機後も異音が出るかもしれないので、要チェック。
まとめ
今回は、オルタネータの異音確認から部品交換まで。
- オルタネーターの異音は、うなり音が多い
- 冷間時のみ、暖機時のみ、どちらもありえる
- オルタネーター交換の費用は約5万円
最初にも書いたけど、ウォーターポンプの異音と混同しやすい。
そもそも異音の種類が違うけど。
ウォーターポンプの異音はこちら。
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