【リコールの内部告発!?】プリウスZVW30 エンジン不調【燃料ポンプ前交換しましたよ?】

燃料ポンプに混入した水と砂の写真 エンジン修理

プリウスZVW30の加速不良の記事です。

この記事はこんな方におすすめ。

  • 加速時にガタガタしてパワー不足な感じ
  • 旋回時によく出る。20-30km/hくらい。
  • プラグやコイル、EGRではなさそう
  • エンジンチェックランプが点灯する

先に結論を言ってしまうと。

燃料ポンプ内に混入した、水と砂が原因。

リコール作業時の、タンクのふたの締め付け不良でこんなことになるとは…。

今回の記事。内部告発的な感じになるかも。

前半は完全に回り道だったので、結果だけ知りたい方は、

燃料ポンプを開けてみた、まで飛ばしてください。

入庫時の状況

プリウスZVW30のエンジン不調。

加速時にたまにガタガタするということで入庫。

ユーザーと一緒に走行テストするものの、なかなか症状が確認できず。

とりあえず預かって乗り回してみることに。

すると20-30km/hで旋回中に加速すると症状が出た

でも症状出るのはホントに1秒程度

単発っぽい。プラグかコイルかな?

瞬間的に出る単発?そんなのあるのかな?

旋回加速時に、ガラガラ音が出て失火する。

右折時は#4の失火。左折時は#1が失火します。

原因追求

プラグとイグニッションコイルを変えてみた

失火だから、プラグかイグニッションコイルかな?

と思い、同じ30プリウスが入庫してきたので、ちょっと部品を拝借。

もちろんそっちの車は正常なのを確認してから。

プラグとコイルを移植して走行テストをしたものの、同じ症状が出るなぁ。

プラグとコイルは原因ではなさそう。

EGRバルブを開けてみた

30プリウスでよくある修理でEGRバルブの不良がある。

そのほとんどはアイドリング時のエンジン振動が大きいもの。

走行中にはあまり出ないので、違うかもとも思いつつ。

EGRバルブを確認してみる。すると。

清掃前のEGRバルブ

カーボンでまっくろけ

試しにバラしてバルブが動くか見てみたけど、全然動かず。これっぽい?

溶剤でカーボン溶かして清掃。ついでに前後のパイプも簡単に清掃。

清掃後のEGRバルブ

バルブは動くようになりました。

だけど走行テストしてもまだ症状でる。何だこれ。

ダイアグまでは出ない。

インジェクタを入れ替えてみた

プラグコイルは問題ないので、インジェクタか?と思い、清掃ついでに順番を入れ替えてみる。

インジェクタを#1↔#2、#3↔#4と入替えしてまたも走行テスト。

症状変わらず同じく#4と#1。何なんだ?

インジェクタも問題なさそうだな。

インマニを交換してみた

トヨタディーラーのサービスマン(以下Dマン)に聞いてみると。

インマニに結露の水が溜まって、旋回時に気筒に入り込んで同症状が出る場合があるとのこと。

で、インマニは対策品に変わっているそうな。

お、これはなんだか、それっぽい。

 

品番を確認してみると確かに対策前品番がついていたので、試しに交換。

といっても部品約2万円するんだけどね…。

インマニの品番、旧品と対策品
インマニ外観、旧品と対策品

見た目はほぼ一緒ですが。

EGRから入る穴のとこに水が溜まるポケットがあって、

そこが小さくなるように対策されているそうです。

内部の変更のため見た目じゃ確認できません。

これで直るだろうと意気込んで走行テスト。

が。出る。出ますねー。

一体何やねん。

 

普通に走れちゃう以上、シリンダの圧縮漏れは考えにくいし。

そうなるとコイルまで来てるメインハーネスか?

もしくは信号を出してるEFIコンピュータかって話。

これ以上は高額修理になってしまうので…我慢して乗るとのこと。

修理いったん保留…

いろいろ見ても原因がわからず。

結局不調ながらも、ユーザーの希望もあり、車は返却することに…。

ユーザーには乗っててもらっていました…。

ユーザーさんその節は大変ご迷惑をおかけしました…

 

しかし今度は半年以上の時を経て警告灯点灯

エンジンチェックランプ。

流石に直さなきゃいけない。

でも前回、散々見渡してわからなかったので、

トヨタ系ディーラーに持ち込むことに。

燃料タンクを開けてみた

そこでわかったのは…こちら。

砂の混入した燃料ポンプ
水滴もついている

一般の人にはわからないと思うので説明すると。

写真は燃料ポンプをあけたところです。

が、普通と何かが違う。

そう。燃料がめちゃ汚いんです。

 

何が入ってるかというと。

水と砂

何故か水と砂が混入してるかというと。

プリウス30系は2016年に、

燃料ポンプのリコールが出ています。

 

で、その燃料ポンプ作業時の、

ポンプのフタの締め付けが甘かったんだなー。

ちなやったのはもちろんTディーラー。弊社ではありません。

 

で。それに気付かず、車検時などに、

下回りをスチーム洗浄することで、燃料タンクに水と砂が混入する、と。

 

半年以上の時を超え、とか書きましたが、

今年の頭にも同車両入庫してまして(自分の知らないところで…)

始動不良による入庫。

しかもハイブリッドシステム異常の警告灯付き。

もちろんTのディーラーに持ち込んでいます。

でその原因は燃料フィルターの詰まり。

もちろんフィルタ交換してます。

そのときに作業前にはすでに燃料ポンプのフタがユルユルだったと聞いています。

時系列にすると

長々と書きましたが。つまりこんな感じ。

2016.7 リコール燃料ポンプ実施。

…数回に渡る車検…

2022.10 旋回加速時に不調

2023.1  燃料フィルタの詰まり

2023.6 現在。エンジンチェックランプ点灯。

 

そもそも。

車検のとき気付けよって、言われる?

それはホントにおっしゃる通り。

だけど、居直り強盗じゃないですが。

燃料タンクのフタの締付け確認なんて、車検で見ないよ?

この記事、何人か業界の方も見てると思います。

水ダウ風に言うなら。

車検時に燃料タンクのフタ、確認してる人ゼロ人説

かかげます。もしいたら教えてほしい。

 

まぁ責任逃れをしたいわけではないんですが。

そもそも、リコール時の締め付け不良がなぁ…。

気付くのが遅過ぎた(約7年前)セイで、

リコール実施したTディーラーに責任問うのも違う気がするし。

 

おまけにリコール実施した店と、フィルタ交換した店は違うお店だし。

今回、自分が燃料タンク開けた時は、フタはしっかり閉まってましたよ?

 

と。まぁ愚痴っぽくグダグダ書かせていただきました。

まぁうちもダイハツのリコールで、燃料ポンプ交換はたくさんやってるので。

フタの締付不良は、他人事ではないんですが。

まとめ

話を戻すと。

このプリウスは燃料ポンプだけじゃなく。

燃料タンクから燃料ホースやパイプ。

インジェクターまで交換することになりました。

現ユーザーは中古車で購入。

まだ買って1年ほどしか経ってないので、

流石に費用はユーザー請求出来ず、自社でもつことに。

の額、約30万。

 

まぁいろいろ書いたけど。

どこかで同じ目に遭遇してる方がいるかもと思って、

記事にしました。

 

恥ずかしながら自分だって同リコールで、

ホースバンドの接続不良で、ユーザーが途中で始動不良になり。

手厳しいご指導を頂いたこともあります。

先輩が、ポンプの小さいOリングの取付不良で、

始動不良かかりにくい(クランキングが5秒くらいになる、かかることはかかる)

だからね。誰か、この30万。払ってくれ。

決して内部告発が目的ではないので、そこは勘違いしないようにお願いします。

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