【意外と見落とす】パッソKGC10 ラックブーツ交換 【ラックガタツキ注意】

新品のラックブーツの写真 足回り・ミッション修理

パッソKGC10のステアリングラックブーツ交換の記事です。

この記事はこんな方におすすめ。

  • ラックブーツって何?
  • ラックブーツが割れてるとどうなるの?
  • 修理代っていくらくらい?

パッソKGC10やブーンM300Sは古くなるとよく割れてますね…。

はじめに

車検で入庫のパッソKGC10。

登録から15年を越える車種です。まぁ何があっても無理はないんですが。

下回りを見るとラックブーツの割れ発見。

これは車検通らないねー。

パックリ割れてたのは右側だけですが、左側も劣化がヒドかったので。

ユーザーにお話して両方交換をご了承いただきました。

ラックブーツって?

ラックブーツとは。

ステアリングラックブーツの略称。

ラックブーツってどの部品?

ステアリングホイール(通称ハンドル)を回すと、

前輪に角度がついて、車が曲がることが出来る。

そのためにステアリングを回すと左右に動く部品が、ステアリングラックと言われる部品。

 

でラックブーツは、そのステアリングラックの両側端についているこんな部品。

ステアリングを左右どちらか全開に切って、タイヤの内側を見ると見えます。

ゴム製のため、経年劣化で割れることがあります。

ラックブーツってどんな役割がある?

ラックブーツの役割は、ステアリングラックに水や砂などの異物混入を防ぐこと。

ラックブーツをはずすとこんな感じ。

中にはボールジョイントがついていてグリスが塗布されている。

ここに水分や砂利などが入ると、ボールジョイントが錆びたり、砂利で削れたりする。

そうなるとステアリングラックやラックロッドにガタツキが出るかも。

ラックブーツの修理費用は?

もしステアリングラックやラックロッドにガタツキが出てしまった場合。

(具体的にはステアリングを回すとゴリゴリ感が出る)

ステアリングラック交換は10万円近い修理、ラックロッドでも数万円の修理になってしまう。

ラックブーツだけなら(片側)1万円前後の費用で済みます。

内訳は、部品代2〜3000円、工賃は6〜8000円程度。

ラックブーツ交換

そんなわけでラックブーツ交換していきます。

作業は分解整備にあたります。整備士以外は法律で禁止されています。

必要部品

交換の際は以下の部品が必要です。

  • ラックブーツ
  • ラックエンドロックナット
  • 長めのタイラップ

割れているラックブーツはもちろん、

ラックエンドのロックナットは再使用不可部品。

 

またラックブーツの内側を留めるタイラップも必要。

ラックブーツと同梱されていることも。

交換手順

ラックロッドのロックナットを緩める

タイヤを外して、ラックロッドのナットを緩めておく。

ラックエンド取り外し

ラックエンドナットを外して、ラックエンドをはずしていく。

ラックエンドを外す際、回した回数をメモしておくと、取付後のセンター調整が楽になるからオススメ。

ラックブーツ取り外し

ロックナットを外して、ブーツ外側のバンドをはずす。

ブーツのインナー側のタイラップをニッパーなどで切ってはずす。

ラックブーツを取り外す。

ゴムの滑りが悪い場合は、シリコンスプレーをすると滑りが良くなってオススメ。

ラックロッドのガタツキ確認

ラックロッドを左右や上下に動かし、ガタツキがないか確認。

ラックエンドを外す前でも確認できる。

ガタツキがあればラックロッドやステアリングラックも交換が必要かも。

ラックブーツ取付

新品のラックブーツを取り付けていく。

こちらの部品は、インナーバンドとアウターバンドも入っていた。

しかしインナーは作業しにくいのでタイラップで代用します。

 

ブーツ内側はラックを丸ごと覆う用に取り付けていく。

奥の方はかなり見にくいので、鏡を使用したり、手触りなどでちゃんと覆うことが出来ているか確認する。

覆うことが出来ていないと、交換した意味がないので、念には念を入れよく確認する。

 

確認できたら内側にはタイラップ。少し短かったので2本使っていく。しっかり締め込む。

 

外側バンドは、取付位置に注意。

ラックロッドが少し凹んでいる位置に取付。

あとはラックエンドを、はずしたときに回した分だけ回して取付する。

左側も同じ作業

今回は左右実施。左側もほぼ同じ作業。

左側ブーツも見てみるとこんな感じ。ひび割れすんごい。

ラックエンドナットも付けてタイヤもつけて。あとはセンター調整。

ステアリングセンター調整

ステアリングロッドエンドを脱着すると、ステアリングのセンターが狂います。

要するに、ステアリングホイールを真ん中で保っていても、車がまっすぐ走らないということ。

つまり左右どちらかに寄ってしまうってこと。

 

たとえば右に寄っていく場合。

ステアリングホイールが真ん中のときに、前輪が右に傾いているということ。

この車だとステアリングロッドは、ホイールセンターより後ろについているので、

ロッドでいうと、右側が短く、左側が長い状態になっています。

これをロッドを調整して両方同じくらいに持っていくのがセンター調整です。

ちゃんとまっすぐ走るようになればセンター調整も終了。

おわりに

車種によってはステアリングロッドが、ホイールセンターより前側についているものもある。

その場合は調整が逆になるので注意。

あとはトーインなども見る必要がある。

 

意外と作業工程が多いラックブーツ交換。

特にセンター調整は、泥沼にハマって時間をかなり要することも。

まぁ自分が下手っぴなだけですが。

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